〜Turn F〜


episode-25
〜さようなら桜編〜


◆    ◆    ◆






 それは、いつも通りの朝のはずだった。
「あれ?」
 台所で朝食の準備をしながら、誰かに呼ばれた気がして士郎は後ろを振り向いていた。だが振り向いた先には誰もいない。
「……気のせいか」
 当たり前だ。今はまだ朝の五時、衛宮邸の住民達はまだまだ熟睡中の時間だし、オリグー達お馴染みの奴らもこんな時間から訪ねてくることは流石にない。
 この時間から起きているのは士郎だけで、理由は単純に朝食を準備するのに時間がかかるためだ。なにせ食卓を囲む人数が多い上に、ただ焼いただけのトーストにマーガリンとジャムを塗って出しただけでは納得できない中途半端な美食家があつまっているのだからタチが悪い。
 料理を作るのは好きだ。
 食事は生活の根幹をなすもの、けっして手を抜くべき分野ではないと士郎は常からそう考えている。
 しかし……
「……やっぱり毎朝手のこんだものばかり作るというのは朝食としては間違ってる気もするんだよなぁ」
 ぼやきながら、士郎はとったばかりの出汁の味を確かめ、どうにもいつもと少々具合が違うようにも感じながら次第に作業に没頭していった。





「わーい、今朝の飯も美味そうだから誉めてやるぞ雑種!」
 テーブル狭しと並べられた豪華な食事を前にして、オリグーはさも当然とばかりに喝采をあげた。最近……と言うより鐘との一件、そしてバゼットの帰還後は教会で朝食をとる事が多くなったのだが、それでも三日に一度はこうして衛宮邸の朝に闖入してくる。
「こら、茶碗を箸でチャカポコ叩くのは不作法に過ぎるからやめないか」
 しかも、漏れなく鐘もセットで、だ。
 最初のうちは『オリグーの婚約者』という人生の足枷としかとれない関係を臆面無く自称する彼女に誰もが戸惑っていたが、彼女がいるとオリグーが幾分か大人しくなってくれるため今ではみんな歓迎している。
「ほう、今朝は金目鯛の干物ですか。色合いも鮮やかで朝から心が弾みますね」
「■■■■■ーーーーーーーッ!」
 山盛りに飯が盛られた自分用の大きめの椀を受け取りつつセイバーが言うと、向かい側に座っていたバーサーカーも同意する。身体のサイズは彼の方が数倍大きいというのにご飯の量はセイバーの方が三倍は多いというのはご愛敬だ。
「この間、槍チンと弓山が伊豆に旅行に行ったろ? その時の土産に貰ったんだ」
「あの二人も本当に仲がいいですね」
 味噌汁を盆に乗せ、台所と居間を士郎とライダーが忙しなく往復する。
「槍チンさんはいつもたくさんお土産くれるし、いい人だよねー」
 とか言いつつ、大河は干物へと箸を伸ばしたのだが――
「……アレで変態じゃなかったら本当にいい人なんだけど……ねッ!」
「チィッ!」
 イリヤによって妨げられ思い切り舌打ちしていた。この辺りのやり取りもとうにお馴染みの微笑ましい光景だ。
 まったくいつも通り、いつも通りの朝のはずであった。



 ――あった、のに――



「……あれ?」
 全員が席につき、さぁそれでは食べようかという段になって、
「どうかしましたか、シロウ?」
 士郎が心底不思議そうに首を捻っていた。その視線を追って、セイバーも同じように首を傾げる。
「いや、その……」
 視線の先にはご飯と味噌汁、干物や出汁巻き卵など一人前の食事が普通に用意されていた。何もおかしなところはない。おかしなところがあるとすれば、
「……おや?」
 ライダーとイリヤに挟まれるようにしてポッカリと空いた空席。座布団も食事も用意されたそこには誰も座っていなかったのだ。
「遠坂の分でも間違えて用意しちまったかな?」
 が、勘違いしたにしても少しおかしい。凛の場合はオリグーのように朝訪ねてくるわけではなく朝食の場にいるのは前日宿泊した時だけだが、彼女がいると言うことはイコールでアーチャーもいるのがほとんどなため、勘違いしたならしたで二人分余計に用意されていないとおかしい。
「なんか、変な気がする」
 大河の意見に、全員が自然と頷いていた。
 わからない。
 わからないが、どうにも納得がいかなかった。
「ライダーさんの隣って、いつも誰が座ってたんだっけ?」
 この場にいる誰一人として大河の疑問に答えられない。士郎から時計回りに、セイバー、ライダー、イリヤ、大河、バーサーカー、オリグー、鐘。席順はいつも変わらない。変わらないのに空白がある。まるでいつもならそこにもう一人誰かが座っていたのだとばかりに。



 誰もが奇妙に感じつつも、結局その余った一人分はセイバーや大河の胃袋へと消え、変に静かなまま朝食は終わりを告げた。





◆    ◆    ◆






「な、なん……で……こんな……」
 まったく、いつも通りの朝の光景だった。
 セイバーが美味しい美味しいと言いながら阿呆程飯をかっ食らい、士郎は微笑みながらそんな彼女にお代わりを差し出し、仲睦まじい二人の姿を見て嫉妬に駆られ奇声を発するオリグーを鐘がドつき、バーサーカーがそれを見て爆笑している脇では大河とイリヤの熾烈なおかず争奪戦が展開され、ライダーは我関せずと妙に艶めかしい表情で味噌汁を啜る。
 でも、足りない。
 足りないはずだった。
 さりとて足りないのは、無論、凛とアーチャーではない。あの二人と、それにオリグーと鐘も毎朝必ずいるわけではないのだから足りないと言うのは語弊がある。足りないと言えるのは常にそこにいるはずの人物だからで、不思議な透明感を纏った自らの身体を見下ろしつつ、桜は混乱する頭で必死に現状を把握しようと努力していた。
 そう。
 ライダーとイリヤの間にある空白――みんなが空白と判断した場所に、桜は茫然と座っていた。座っているのに誰一人彼女が見えていないかのように振る舞っている。それどころかいつも共に過ごしてきた少女のことなど覚えていないかのようだ。
 誰も桜の不在を指摘しない。
 誰も桜が足りないことなど気にもかけていない。
 ただ違和感だけはあるのか、時折首を傾げたりしながらそれでも食事は問題なく続いていく。
「……なんで、こんなことに?」
 どうしてこうなったのか、桜にも原因はサッパリだった。朝起きたらこうなっていたとしか言い様がない。
 朝、間桐邸の自室で目を覚ました桜は、まだ寝ているライダーに先に衛宮邸へ行く旨を伝えると家を出た。よくよく考えてみればこの時点で少しおかしかったのだ。いつもなら、ライダーは寝惚け半分でも頭や腕を動かすとか生返事をするとか何かしら反応を返してくれるのに、今朝に限ってそれが何も無かった。
 そして、いつもより妙に身体が軽かったのを覚えている。

 ――果たして自分は扉を開けてから出入りしただろうか? まるで、それこそ幽体のように素通りしただけではなかったか――

“誰もいない”とみんなが認識している空席に、“間違えて”用意されてしまった桜用の茶碗。衛宮邸で士郎の手伝いをするようになって暫く後、学校の帰りに二人で買いに行ったものだ。この家にある桜の私物のおおよそ半分はそのようにして購入されたもので、思い出は全て鮮明に覚えている。
 その茶碗を持とうとした時、手がすり抜けてしまったのがたまらなく悲しかった。
 自分は、死んでしまったのだろうか?
 たとえば突然交通事故に遭って他界してしまったのに、浮遊霊となってそれに気付けないでいるとか、漫画などでよくありそうなパターンだ。
 みんなはその悲しみを忘れるためにまるで間桐桜なんて少女は元からそこにいなかったかのように過ごしているのだと――
「……ってみんなそんな性格じゃないですよね」
 自分で考え、しかし即座に否定する。
 どうにも忘れがちだがそもそもこの冬木市は聖杯戦争絡みで異常地帯と化して久しい。原因不明の事が起こったとして、何かしら理由が存在するはずだ。
 自分の存在が幽霊よりも透明な、空気のように成り果ててしまった不幸をただ嘆くには、桜も異常に慣れすぎていた。
「……取り敢えず、こういうことに詳しそうな人のところに行ってみるしかないかな」
 元より根は図太いのだ。
 気を取り直し、誰も見ていないのにガッツポーズを取ると桜はスーッと滑るように居間を出、玄関の戸をすり抜けると衛宮邸を後にした。





◆    ◆    ◆






「うーん、珍しい症例ねぇ」
「キャスターさん、わたしはこっちです」
「……あら」
 眉間に皺を寄せながら、難しい顔であらぬ方向を睨むキャスターにツッコミを入れつつ桜は溜息を吐いた。



 衛宮邸を出て後、桜はまず姉であり優秀な魔術師でもある凛を訪ねたのだが、彼女もアーチャーもまったく気付いてくれる様子がない。耳元で百回くらい『貧乳』と呟いてやったのに平然としていたのだからこれはもう見込みがないだろうと諦めた桜が次に訪ねたのは、葛木とキャスターが住むマンションだった。
 稀代の魔女メディア――彼女が気付かないようならもはや今の桜に気付いてくれる人物はいるまいと覚悟を決めて、すると果たして彼女はまるで幻でも見たかのようにではあったけれど桜の存在を感知してくれたのである。



「存在濃度が極端に低下しているわ。これは物理的とか霊的とかそんな問題じゃなくて、この世界から“マトウサクラ”という魂の存在そのものが消滅しかかっているということよ。私もいつまで貴女を認知していられるか……」
「そ、そんな……」
 あまりの事に絶句する桜とは完全に別方向を見ながら、キャスターは一冊の古ぼけた魔導書をペラペラ捲り始めた。
「えーと、確かこの辺に……ああ、あったわ。今の貴女のような症状は古来から何度か確認されているの。通称“レアルタ・ヌア”――“Phantom Soul”とも呼ばれる症状――今が第二段階に相当する、言うなれば“Phantom Soul Second”、略して“PS2”よ」
「……“PS2”?」
「ええ、“PS2”よ」
 何故だか物凄く釈然としない略称だったが、桜はグッとそれを呑み込んだ。多分、いやきっと文句を言っても何も変わらないと思ったからだ。
「いいかしら? この世界には万物を司る“大いなる意思”が存在しているの。それはこの世界を存続させるための秩序維持装置とでも言うべきシステムであり、世界の危機を強制的に抹消しようと試みる……“守護者”よりもなお強大で凶悪な力。理由はわからないけれど、貴女はシステムに『この世界の存続に支障をきたす』と判断されてしまったのよ」
「そ、そんな!」
 世界そのものから否定されるだなんて、いくらなんでも衝撃的すぎる。
 桜は縋るような目で難しい顔をしているキャスターを覗き見た。キャスターの視線は一点……桜の隣、以前葛木が出張先で買ってきたこけしへと注がれている。
「“ゼンネンレイニオマエノイバショナンテネーヨ”」
「“ゼンネンレイニオマエノイバショナンテネーヨ”?」
「おそらくは先史文明が遺した、この魔導書に記されている一節よ。PS2にまつわる悲劇を意味した言葉らしいのだけれど、よくわからないわね。けれどこの言葉自体に既に怖ろしい力を感じるわ。この国風に言うなら、“言霊”とかいうやつね」
 心なしかキャスターの顔色が悪い。それだけで桜は現在自分が置かれている状況が相当な難物なのだと思い知らされた。キャスターとても、桜には料理を教えて貰ったり結構な恩義があるので助けてやりたいのは山々なのだが今回ばかりは流石にタチが悪すぎる。
「わたし……わたし、このまま誰からも忘れ去られて、消えちゃうんですか?」
 虚ろな声だった。
 蚊の鳴くようなか細さとはまた異なる、何とも虚無的で退廃的な、掠れた声で呟き桜は俯いた。かつてない程の絶望に、目からダンゴ蟲すらこぼれやしない。
 しかし――
「……まだ、手はあるわ」
 そんな桜――の隣にあるこけしのさらに隣、葛木が以前出張先で買ってきたダッコちゃん人形へ決意の眼差しを向け、キャスターは静かに語り始めた。
「貴女の存在を、力尽くで現世に繋ぎ止めるのよ。まずは貴女と縁の深い者達にマトウサクラという少女のことを無理矢理にでも思い出させるの。そして、全員の強烈な意思の力で貴女をこの世に焼き付ける事さえ出来れば……」
「わたしは、消えないで済むんですか?」
「ええ、そのはずよ」
 確証はない。けれど、今はそれしか残された手がないのも事実だった。
「取り敢えず、エミヤのボーヤのお家に行きましょう。今日は土曜日だから、もうすぐボーヤ達も帰ってくる時間でしょう?」
 ダッコちゃん人形の隣に置かれた、以前葛木が以下略ボージョボー人形に向かってそう告げると、キャスターはスッと席を立った。





◆    ◆    ◆






「……さくら?」
「ええ、サクラよ」
 突然のキャスターの来訪に何事かと驚く暇もなく、突然馴染みのない名を突きつけられて士郎とセイバーは顔を見合わせた。
 キャスターと桜が衛宮邸を訪れると、丁度士郎達が帰宅したところだったようで、衛宮邸には士郎、セイバー、凛、アーチャー、イリヤ、バーサーカー、ライダーの七人が揃っていた。七、と言う数字は魔術的にはわりと都合が良い。そこでキャスターは早速桜の名前を出してみたのだが……
「カードキャプターですか?」
「木之本ではないわ」
 ライダー、撃沈。
「それじゃ破邪剣征桜花放神――」
「真宮寺でもないわ」
 続いて凛、撃沈。
「中平正彦が今は亡きコミックゲーメストで――」
「残念ながら春日野でもないのよ」
 さらにイリヤが撃沈し、
「ふむ……小山ゆ〜えんちぃ〜――」
「桜金造でもなくて」
 アーチャーまでもが撃沈した挙げ句、
「■■■■■ーーーーーーッ」
「桜玉吉も違うわ」
 そうしてバーサーカーが膝を突いたところで、キャスターは『……やっぱり……』とでも言いたげに重苦しく息を吐いた。
「……ねぇ、ボーヤ、それにトオサカのお嬢さんにライダーも、本当に“サクラ”という名前に覚えはない?」
 三人それぞれ腕組みし首を捻ること数秒。
「いや、そんな夢心地の朝一番に……」
「差し込んだ光と終わってしまう恋ーな名前には……」
「明日からは別々の道……ってそんな突然心の準備が出来ないわね……」
 どうにも、三者三様サヨナラFALL IN LOVEらしかった。聞こえるかな?
「予想はしていたけど、いよいよもって絶望的ね」
 仕方がないとは言えこれでは桜が流石に不憫だ。もはやキャスターの力を持ってしてもその存在を微弱にしか感じ取れなくなってしまったが、今頃はこの部屋のどこかでダンゴ蟲をコロコロ転がしているのではないだろうか。
「えーと、それじゃ掻い摘んで説明するわよ。まずお嬢さん」
「へ?」
「貴女には妹がいたはずよ。サクラという名の。それをしっかりと思い出して」
「妹で、さくら? 咲耶じゃなくて?」
「ヨゴレとかエロ担当な部分は合ってるけどサクヤじゃなくてサクラよ」
 凛、懊悩。
 言われてみれば、確かにそんな名前の妹がいたようないなかったような、何とも微妙な気分だがまるで焼きそばを食べた後に歯の裏に引っ付いた青海苔のように気になる。
「それにライダー、そもそも貴女のマスターは誰なのか思い出しなさい」
「マスター……カードマスターなら桜ではなく桃では――」
「カードからいい加減に離れて」
 ライダー、懊悩。
 カードマスターではなく、マスター。桃ではなく桜。でも胸はちゃんとピーチのコスプレしてる某女子大生程ではないけれど大きくて……そんな少女と契約したようなしなかったような……しかし、確かに自分にはマスターがいたに違いはなく、そしてそれはあのワカメではなかったはずなのだ。
「ボーヤも、貴方を慕っていた後輩の女の子が、いたでしょう?」
「え、マジ? ……そんなフラグ立てたっけかなぁ」
「立てたも何も立ちまくりよ。本当ならとうにエンディングを迎えていても良かったはずなのに、あの娘も本当に不憫ね……」
 士郎、懊悩。
 フラグチェックとルートチェックは日々欠かさず行っているつもりだったのだが、こうしてセイバールートに突入する以前にも他の、それも後輩とのフラグを立てていただなんて……そう言えば、そんなことがあったような気がしなくもない。
「他のみんなも、お願いだから思い出してあげてちょうだい。マトウサクラという少女のことを。料理が上手だけど地味で、健気だけど腹黒で、可愛いのだけど服の趣味とかがおばんくさくて、後輩キャラなのに巨乳で、人気はないけれど胸が大きくて……えーと、あと……そうそう、胸が、と言うかオッパイが、と言うか乳……」
 なんだかキャスターも桜の顔などが思い出せなくなってきた。

 ――いけない、このままでは桜の存在濃度がゼロになってしまう――

 あわや桜消滅の危機かと思われたその時、
「……ちょっと待ってくれ、キャスター」
 士郎が何か思いだしたかのように顔を上げていた。
「桜って……えーと、その……」
 必死にバラけた記憶の糸を手繰り寄せる。
 広大な海に流れ出てしまった一椀の水を、大気に霧散した一息を、宇宙へと放たれた一筋の光を自分の元へと必死に掻き集め……
「桜……桜……! ……桜!!」
 士郎は、思い出していた。
 いつも自分を手伝い、助けてくれた友人の妹のことを。
 間桐桜の――

「桜の――オッパイ――ッ!!」

 間桐桜の、胸を。
 続いて凛が、ライダーが、他のみんなが顔を上げる。
「そう、そうよ! 桜!! わたしの妹のくせに小生意気に育った胸がムカつくけど、それでも大切な妹!!」
「私のマスター! 私より人気はないけれどかけがえのない主、胸の大きさで召喚相手と繋がったんじゃないかと勘繰ってしまった、サクラ!!」
 キャスターは感じていた。
 先程まで消えかかっていた桜の存在濃度が、確実に上昇している。霞のように消えかかっていた少女の存在が、今や実体化の一歩手前まで回復しているのがわかるのだ。
 彼女の――間桐桜の魂が脈打ち、鼓動が世界を震わせる。
 全員のイメージが、彼女への想いと記憶とが結実し、閃光が迸った。



「……成功……したの?」
 閃光によって灼かれた目が、次第に回復していく。
 キャスターは、ゆっくりと瞼を上げた。そうして、桜の存在の力を感じる方へと首を動かしていく。
 成功、したはずだ。
 あの消えかかっていた桜の存在濃度が、今やこんなにもはっきりと感じられる。
 桜の存在は、確かに現世に焼き付けられたはず――










「……え?」










 全員、目が点になっていた。
 確かに、桜はそこにいた。
 ただし、桜の全てが、ではない。
 間桐桜の一部……即ち……

 ――胸部だけが、まるで宙に浮いているかのようにそこに存在していた……






〜ありえねーto be Continued〜






◆    ◆    ◆





オマケ
登場人物紹介と用語辞典

レアルタ・ヌアだの“Phantom Soul Second”、略して“PS2”だのなんだの  年末発売予定らしいです(2006年6月現在)。
 当然、全年齢版なワケです。
 だから、桜が大ピンチなわけです。
 僕らの桜(とチンコ蟲)の運命や如何に?
Turn F
episode-24
「狂鬼英霊編」
 12話に引き続き、24話も欠番です。
 24話は英霊を狂わせることの出来る魔術師、『狂わせ屋』によってセイバー達がキ○ガイにされてしまい、町中で暴れ回る話だったのですが、おかげで封印されてしまいました。
 劇中で言峰が「キチ○イ○チガイ」と連呼していたのがとても印象深いエピソードです。



 ……どうでもいい事ですが、怪奇もサンダーマスクも欠番なのにレインボーマンはOKなのがいまだによくわからないのです。「タケシを狂わせろ」は内容的に一番ヤバい気がするんだが。


Back to Top