■2010/8/15・コミックマーケット78発行 黒色彗星帝国/寒天示現流コピー誌より■
――荒々しい獣の息遣いが、耳にこびり付いて離れない―― 「ハァ、ハァ……グ、グルルルルル! 射精ルゾ!!」 「ひ、ひぃいいいいいいッ!?」 まただ。 膨張し、巨大な瘤と化した陰茎の根本が膣口を引き裂くかのような圧迫感。果たして何度目だろう。その痛みと嫌悪感にどれだけ泣き叫び、暴れ藻掻こうとも、しっかりと固定されたそこは喰い込んで放れない。先端は膣内の奥深く、子宮口にまで容赦なく到達し、その脈動を少女へと伝えた。 「あっ、ああ……あぁああああっ」 爆ぜている。 体内で異物が凄まじい勢いで爆発し、灼熱のマグマのような液体が腹のナカを満たしていく感覚に少女は絶望する。 普段の彼女ならば決して漏らさぬ声、決して流さぬ涙、決して叫ばぬ悲鳴。それらが響き渡る度に、魔獣が勝ち誇ったように喉を鳴らす。 雌を蹂躙する雄の声。 敗者であるアマネの全てを徹底的に嬲り尽くすつもりなのだろう。ケルベロスは膨張した剛直の先から絶え間なく精液を送り出しながら、低く喜悦の声を漏らし続けた。 「グルル……イカニベルノ悪魔ト天使ヲソノ身ニ宿ソウトモ、所詮ハカ弱キ人間ノ雌ヨ。我ラ高位悪魔ヲ侮ルカラ、コウナル」 「う、ぐ……ひぅううっ! ……も、もぉ……やめ……は、かぁ……ッ、……ぬ、抜い、てぇ……はぐっ!?」 侮ったつもりなど無かった。 悪魔達の出現により封鎖された首都東京、その中で行動する以上こうして悪魔達と交戦状態に陥るのはある種当然のことで、アマネはその類い希な悪魔使いとしての才能でもって大概の悪魔は退け、粉砕してきた。そこに自惚れたりはしなかったはずだ。 相手は高位悪魔、魔獣ケルベロスによって率いられた一団。アマネと翔門会の信徒達は高位悪魔が相手ということでいつも以上に慎重に挑み……なのに、敗れた。 信徒達は皆喰い殺され、生かされたアマネは獣欲の慰み者…… 東京封鎖の中では珍しくもない、よくある話だ。 本当に、どこにでもよくある話。 「オ前程ノ雌ハ、ソウハイナイカラナ。コノママ死ヌマデ犯シ続ケルカ、ソレトモ我ガ子ヲ孕ンデモラウカ……ククク、イヤ、モウ既ニ孕ンデイルヤモシレヌナ」 「そ、そんな……あっ、い、ぎぃいっ!? ……は、はぁ……悪魔の……魔獣の……子供、……なんて……わ、私……私は……ひぎ、はぁああああッ!?」 限界をとうに超えた量の精液がなおも注がれ続ける。腹の中どころか全身の隅々に至るまで獣精に満たされていくかのようだ。アマネの処女膜を呆気なく散らしたソレは衰えるということを知らず、休み無く抽挿を繰り返しては精液を吐き出していく。 並の女なら、とっくに気が狂っていただろう。しかして悪魔と天使の加護を受けた状態のアマネは並の女とは異なっていた。 直接的な手助けはされない。実際に生命の危機に直面しない限り、イザ・ベルはアマネの無様を嘲笑い、レリエルはこれもまた試練と静観を決め込むだけだ。ケルベロスはそれを見越してこうして嬲り者にしているのかも知れなかった。 「サァ、モット注イデヤルゾ……グル、グルル……アォオオオオオオオオオオオオオンッ!!」 「ひがぁああああっ!?」 犬型の魔獣であるケルベロスの射精方法はイヌ科の動物に準ずる。膣内への挿入自体は、これが初体験であったアマネには痛苦であってもまだ人間の接合と比較しそこまで特異なものでもなかった。が、問題は挿入後だ。 挿入直後、突如膣内にブチまけられた液体の感触に、アマネは自分が膣内射精されたのだと誤認した。しかし、実際にはそれはただのカウパー氏腺液……要するに先走りに過ぎず、その直後に突如肥大化した亀頭球と呼ばれる陰茎の根本にある瘤によって結合を完全に固定され、ケルベロスの肉棒は人間を遥かに超える極悪なサイズにまで勃起すると、想像を絶する凄まじい量の精液を長時間に渡ってアマネの膣内へと射精し続けていた。 「はぐ、あ、あぎぃ……ひっ、……はぁ、……ぐ、あぁああ!」 一向に止まらない白い濁流にどれだけ身悶えしても、やはり亀頭球によるロックは外れなかった。それでも、アマネの肉体は抵抗を止めない。悪魔の子を身籠もるという恐怖以上に、もっと何か、別の恐怖が根底にあった。このままケルベロスに抱かれ、精を注がれ続けているのは不味い――そう、直感している。 「はぅ……ぐ、……ヒッ! ……はぁ、……ぐっ、……あ、ああ、……んぁあああっ……ン、あっ」 「……グルルゥ? グ、グッククク」 「ひぐぃいっ!?」 不意に、それまで身動ぎせず射精するだけだったケルベロスが、腰をグリッと回した。膣口に喰い込んだ亀頭球がさらに深く沈降し、膣壁は太く浮き出た血管によって刮がれ、剛直の先端が子宮を押し上げてその口を無理矢理に割り、こじ開けていく。 「は、はぁあああっ!? な、なに、をぉ……」 「ナニヲ? ……ワカッテイルノデハナイカ? グル、グルル」 魔獣の眼が全てを見透かしたかのように爛々と輝いていた。その状態で、獣棒がビクンと勢いよく跳ねた。 「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!?」 全身に電流が走った。 精液で溢れかえった膣内を、獣の肉凶器が擦り、押し広げ、刺激してくる。その感覚にアマネは惑乱し、既に枯れ果てたものと思われていた涙を目尻から零れさせた。 (な、なんだったのです……今のは……?) 今度は電流ではなく怖気が走った。 先程まで抱いていた恐怖が、現実のものとなっていく。ありえないと否定していた感情が真っ向から迫ってくるそこに、アマネはイザ・ベルの哄笑を聞いた気がした。 これ以上は、嫌だ。認めたくない、認められない、無様に泣き叫んで逃げ出せるならそうしたい。そうしなければ、きっと、自分は―― 「――……あっ」 喉が震える。 開かれた唇からは唾液が零れ、光る雫となってアマネと地面とを繋いだ。その、地に堕ちたというたった一筋の現実が、アマネの心を打ちのめす。 「ふ……ぁ……っ♥」 今まではありえなかった。あってはならなかった、湿り気を帯びた甘い響き。 「……グルルルルルルッ」 悦び勇んだ獣の唸り声がその甘い響きと絡まり合い、アマネの鼓膜を揺らし、三半規管を横殴りに殴りつけた。
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「んぁあああっ♥」 眩暈がする。意識が澱み、視界がブレ、口から洩れる嬌声を抑えきれなくなっていく。 獣欲が、アマネ自身にも巨大な波紋となって拡がっていく。 「くひッ♥ ふぁあああああああああああッ♥」 ――そこから先の記憶は、判然としない。 ただ、アズマ達翔門会の信徒が救援に駆けつけた時、そこにはケルベロスとの獣交に歓喜して自ら腰を振るう淫らな犬巫女の姿があるだけだった。
――あの日から、疼きが止まらない―― 「はぁむ♥ ……ん、ちゅ、ぢゅるる……ぢゅちゅ、ぢゅぽ……はふぅ……ん、はぁ♥ ……ん、むぅ……レロ、レロロ♥」 残暑も収まり、肌寒さを覚えるようになった深夜の公園に淫猥な音が響く。 「ふむ……ンッ、……ん、むぅ♥」 鼻腔の粘膜を犯す獣臭さに頬を弛ませながら、アマネは十六歳という年齢には不釣り合いなほどに大きく実った双乳で陰茎を挟み込み、先端をわざわざ下品な音をたて啜り、舐め回した。 それは、本来なら異質な形状のはずの肉棒だった。人間であるならば存在するはずの亀頭部分は存在せず、むしろ全体が赤黒い様は陰茎全てが亀頭部分のようにも見える。細く尖った先端も異形ならば、鼻を突く獣臭さもやはり人のモノとは思えない。 けれど……アマネには、これが、これこそが男根だった。 「ふむ、はふぅ……ンッ♥ ……ああ……美味しい、です……この、おチンポ……チンポぉ……はふぁ♥」 東京封鎖は解かれた。 アマネが救世主と見定め、共に歩みたいと願った少年は見事に試練を打ち払い、東京を、否、世界を救ってみせた。 ただし、アマネは結局その傍らで共に戦うことは無かった。 翔門会は壊滅、教祖であった父は死に、身体の中に宿っていた天使も悪魔も消滅した後、救世主の傍らに立とうとはせずにアマネはひっそりと姿を消したのだ。 ケルベロスによって負わされた心身のダメージが深すぎた――からでは、無い。そのことも当然ながらあったが、それよりも深刻だったのは日ごと肥大化していく喩えようのない欲求と、精への渇望だった。 それが果たして魔獣ケルベロスにかけられた魔法、もしくは呪いの類であったのかどうかは定かではない。ただアマネは、あの日以来自分の中に芽生えてしまった雌を抑えきることはどうしても出来なくなっていた。 堪えようと、断ち切ろうと、あらゆる手段は試みた。煩悩と淫欲を抑えるために過酷すぎる方法を用いもした。けれど全ては無駄だった。 壊れてしまった器に、水は注げない。堕ちた果実を再び樹に実らせることなど誰にも出来はしないのだ。 魔獣に刻まれた淫灯は、今や業火となってアマネを焼き尽くそうとしていた。救世主への想い、自らの使命、それら全てがどうでもよくなる程に、雄が恋しかった。身を焦がすあの荒々しい獣欲が、全身を満たし破裂させるかのような精液の充足感が愛おしくてたまらない。 鍛え抜かれた貞淑のいかに薄っぺらいことか。 艶やかな唇を噛み、濡れた眦を白魚の指で擦り、妖艶な肢体を官能に躍らせて――そしてアマネは、雌になる。 「はぁ……ん、ひぅ……あぁああっ♥ ……愛してる、愛しておりますぅ♥ ……私は、卑しい獣の巫女、なのですぅ♥ ですからこうして……はっ♥ 雄々しい、獣チンポに……身も、心も、捧げるのです……んちゅっ、んぶ、ふぁああっ♥」 言葉など果たして通じているのかいないのか。それでもアマネの告白に満足気に喉を震わせた大型の野犬は、ブルブルと腰を揺らしてさらなる奉仕を要求した。保護皮に覆われていない、言うなれば内臓器官を丸出しにしているに等しいにも関わらずこうして身を任せてくれているそこに、アマネは胸が温かく高鳴るのを感じていた。 種族など関係なく、これは愛だ。 人間の男など知らない。初体験からが魔獣ケルベロスの極悪な獣根だったアマネにとって、雄の性器とはこの赤黒く脈打つ獣臭い逸物に他無かった。獣の獰猛な肉棒こそが愛を感じさせてくれる、性そのものだった。 ならばアマネもまた人間の女ではなく、雌犬なのだろう。 「はぁ……臭い……お犬チンポぉ……臭いです、こんなに……臭い、のにぃ……んふぁあっ♥ ダメ……鼻も胸の中も、全部犯されて……犬チンポの匂いでマーキング♥ されてぇ……しまいますぅ……ふむ、ふ、はぁあ♥」 溢れ出す先汁を舐め啜りながら、アマネは陶然と潤んだ瞳を愛しい野犬へと向けた。 身体の火照りを抑えきれぬまま、頭でも冷やそうと出かけた深夜の公園で“彼”と出逢ったのは、今にして思えば運命だったのかも知れない。雄を求めていたアマネに対し、彼もまた雌を求めていた。種族の差を超えて注がれた熱い視線と興奮を、抑えきれぬと言いたげに勃起した肉棒を目にした瞬間、アマネはもはや堪えきれなくなっていた。 一度覚えてしまった肉の味、粘膜と粘膜を擦りつけ合い本能のまま快楽に浸るあの甘露な味は忘れることなど出来はしない。 そうして犬巫女は、毎晩のように“彼”と逢瀬を繰り返す。 「胸……ぇ♥ おチンポと擦れて……すごく、熱い……です……ああっ♥ 太くて、硬い……逞しいのが……乳房……おっぱい、貫いて……はひィン♥」
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柔らかな乳肉は、アマネが両側から力を入れてこね回す度に変幻自在な様を魅せた。生殖以外の、このような前戯など犬の交尾には有り得ないというのに、野犬は低く唸りながら悦びを隠そうともしない。それどころか獣棒は一層猛々しく漲り、アマネの頬や鼻先を打った。 「溢れて……ます……ふぅんっ♥ 先ッポから……トロトロのおチンポ汁……雄臭い、お汁が……はぁっ」 陰茎を伝い乳房へと零れ落ちていく淫雫を勿体ないと言いたげにアマネは懸命に舌を這わせた。それこそまるで水を舐める犬のように、精液を丹念に舐め取っていく。同時に硬く凝った乳首で陰茎に浮き出た血管をなぞりつつ、アマネは悩ましげに息を吐いた。 「美味しい……美味しい、です……ああっ♥ アナタの……おチンポの汁……ん、ぢゅぷ……ジュルル、れろ……ふぁむ♥ ンッ、んはぁ……んん、むぅ♥」 舐めても舐めても止まらない。どころか、加速していく。舌の動きも乳房の動きも加速し、アマネの脳裏でいくつもの赤い実が勢いよく弾けた。 その度に、疼く。生物学的には決して結ばれぬはずのそこがどうしようもなく疼き、雄を欲する。 「はぁ……あっ、ン……そ、そろそろ……こちらにも……」 種の保存、などというものは、結局は純粋な快楽に勝りはしないのかも知れないと“彼”を求める気持ちが強まるほどにアマネは痛感させられていた。もしかなうならば授かりたいと願う馬鹿馬鹿しい気持ちもあるが、それにも増して目先の快感に喉が鳴る。どれだけ間違いを糾弾されようとも、この陶酔感はまぎれもなく本物だ。 「はや……くぅ……雌犬の、おまんこに……」 濡れそぼった秘所を指でまさぐりながら、アマネは準備などとうに調っていたそこをパクリと開き、体勢を入れ替えた。 犬の体型上、望ましい体位は後背位だ。しかし、アマネも、それに“彼”も、殊更正常位を好んだ。愛し合う者同士には、互いの顔を見、口吻しながら繋がることの出来るこの体位の方が相応しい。言葉は通じずとも互いに同じ気持ちなのだと、アマネは悦楽の極みに陶酔した思考でそう信じていた。 低く唸りながら、野犬が獣剛を膣襞に擦りつける。赤黒い、一般的にはどう見てもグロテスクなソレが、アマネの眼にはこの上なく愛おしく映った。 雄々しく、猛々しく、九頭竜天音という雌を何よりも望んでくれている獣性器。心の底から万感の想いを込めてアマネは“彼”を、永遠を誓った伴侶を迎え入れた。 「お願い……します……アナタぁ♥」 まずは粘着質な水音がなった。接触から先端の挿入まではそうキツくも苦しくもない。甘く身悶えしながら、アマネはただその瞬間を待つのだ。 「ふ、ぁ……はぁっ♥ ……そう、……もっと……焦らさないで、くださ、い……ン、ふぅ……ふぅ、はぁあ……♥」 果たして犬に焦らすという感情があるのかどうか、少なくともアマネはあると思っていた。“彼”の動きは常々アマネの快感のツボを心得ている以外に有り得ないものがある。時に緩急をつけ、ただがっつくのではなくこのように焦らしもすれば、猛然と獣欲を叩きつけ、刻み込んでくることもある。そんな彼の手管には、ただ荒々しいだけだったケルベロスとの交わりよりも確かな愛が感じられ、アマネはその法悦に酔いしれた。 「あ……は、あぁああ……んはぁああっ♥」 ズブズブと、沈み込んでくる。本来ならば有り得ない、禁断の交わり。異種同士の接合。けれどそのような禁忌が、あろうことか悪魔に処女を散らされた巫女にとって何だというのか。 いや、だからこそむしろアマネは純然たる愛をそこに求めたのかも知れなかった。根本まで入り込み、夥しい先汁を溢れさせながら膣口に喰い込んでいくこの感触。ケルベロスに覚え込まされた官能の疼きが、もっと深く、もっと強くと腰を浮かせる。 「そう、……それ……あっ♥ お犬チンポぉ……お犬チンポが、わ、私の……私のナカ、イッパイで……はっ、あぁああああああああああああッ♥ ンッ、ふむぅ! ちゅぶ、レロ、ぢゅぷぅ、はふ、はぁ……ふむ、んぷ、ぁああ♥」 長く伸ばされた舌に舌を絡ませながら、アマネは軽い絶頂を何度も繰り返し味わっていた。膣内いっぱいに肉棒が挿入される充足感と膣口への圧迫感が、求めていたものを否応なく再認させる。 「はぅっ! あ、あっ、くヒッ、あぁああああああッ♥」 衝撃に身を捩りながら、アマネは思わず目を剥いていた。 遂に最奧まで到達した異形の肉槍が、子宮口に突き刺さっている。このまま貫かれてしまいそうだ。なのに、だからこそ、それがいい。たまらなく悦びを感じてしまう。 「そ、そぉ……はぷっ♥ ……こ、これ、ぇ……これ、です……このおチンポ……はぁあああああんっ♥ ダメ、なのです……これじゃないと、もぉ……生きて、いけない……ひぃうっ♥ は、うく、お、おぉおおおおおおッ♥」 膨張と脈動。 歪な剛直が伝えてくる野獣の遠吠えのようなそれは、身を焦がすにとどまらず焼き尽くしかねない程の媚熱を発していた。野犬が唸り、激しい抽挿がアマネの体内を滅茶苦茶に掻き回していく。柔肌に突き立てられた爪が白い太股に赤い筋を残すも、その痛みさえ今のアマネには甘美な刺激だった。 「ひぃ、はぁあっ! あっ♥ ……ンッ、あ、あぅうっ、は、激し、すぎま……くひっ♥ お、ほぅ、はぁああっ♥」 至高の一体感に恍惚としながら、アマネは理性などかなぐり捨ててその快楽にのめり込んだ。やがて泡立った股間の淫蜜がたてるグチュグチュというイヤらしい音が聞こえなくなり、これまで以上の圧迫を感じると共に、その唇が卑猥に歪む。 「きふっ、あっ……ふぐ、ふむぅっ♥」 クる、のだ。 もはや完全に擦り込まれてしまったあの絶頂感。おそらく人間の男が相手では決して味わうことが出来ない、獣の極悦。 「あっ、ひ、ぃいい……き、ひぁあああッ♥」 爆発の時が近付いているのが、わかる。直接、肉襞の一枚一枚を通じて伝わってくるのだ。 熱く燃え滾る鋼鉄の棒が膨れ、震えている。その先端から煮え立つマグマを溢れさせながら、野犬は大きく頭を擡げると天を劈く咆哮をあげた。
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「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」 腹の中を濁流が踊る。 本当なら肉体の構造上有り得ないはずなのに、膣内、子宮内へとブチまけられた精液が全身を、内臓を駆け巡り、胃の腑から食道を抜けて口から飛び出してくるかのような錯覚。 「ひぎっ、ぎはぁあああおぉおごぉおおおおおッッ♥」 細く尖った獣根の先端から迸った精液。あの日からアマネの子宮を、胸を疼かせ続ける獣の子種汁が、今、まさに注がれる。 「ひグ、ひぎまひゥウウうぉおおおおおァひぃいいイイイイ♥」 人間の悲鳴などでは、無かった。 アマネ自身が理知ある人の殻を脱ぎ捨て、ひたすら野生の、本能の限りにあげた声が深夜の公園に響き渡る。子宮の熱に蕩かされた思考は、子種の奔流によって否定したはずの欲求を喚び覚まされていた。 「孕むッ、孕みますぅうう♥ こんなにおチンポ汁注がれて孕まないはずがないっ孕みたいんですぅあなたの子供孕ませてくださぃいいひぐぃいおおおおおおおッ♥」 体内で波打ち続ける愛おしい剛直の感触に陶酔しながら、アマネは湧き上がる幸福感に身を委ねた。 もう、“彼”から離れることなど出来ないであろう己が身に、一抹の後悔もない。 「あ……ん、ふぁああ……♥」 射精はまだまだ止む気配は無かった。いつも通りなら、このままたっぷり三〇分以上は至高の瞬間が続くはずだ。その後も一人と一匹――否、二匹の犬は体力が尽きるまで飽くことなくまぐわい続けるのだ。 巫女も、神も悪魔も、救世主も、そこにはいない。そのように不確かな紛い物よりも遙かに大切なものを、アマネは睦言としてゆっくりと吐き出す。 「は……ヒィ♥ ……ぉ、あ……愛して、います……くゥン♥ 私の……私だけの……あなた……ぁ♥」 熱愛に浮かされたアマネの囁きは“彼”を、そして自らをさらに激しく猛らせ、恍惚とした高みへと導いていく。 「んぁあああああああッ♥」 淫猥な鳴き声を深夜の公園に響かせながら、二匹の獣は蕩け合うよう交じり、互いの肉を貪り合った。
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